前回の記事の最後に紹介した動画について解説します。
番組全体は2時間40分あり、発言者も多いのですが、こちらのLouiseとElwanの場面を再度見てみました。
が、ちょっと気分悪すぎて何度も見る気になれない・・・。
エルワンは高校生の抗議活動のなかで、頻繁にSNS等で取り上げられ、私も知るくらい有名になっています。
彼は、自分自身は困っているわけではないけれど、教育は皆に等しくあるべきだとして、活動を続けています。
一方ルイーズは学校をブロックするのは、学びたい人の権利を奪うことだ。オンライン授業だって、狭い家に住んでる人たちには、それも難しい。ましてや暴力は許せない、という主張です。
一見、ルイーズの言っていることはまともそうですが、私にしてみれば、いわゆるステレオタイプの考え方。
そもそも、オンライン授業もまともに受けられないような住宅事情、それ自体がすでに問題なわけで・・・。
彼女のスタンスは、日本で言えば、維新とか自民党とかだよな〜と感じてしまった。
自分たちは、弱肉強食の政策で、散々弱者を痛めつけておきながら、彼らが反抗すると、「暴力は良くないよ」「ルールは守らなければ」とかしたり顔で言い出す人たち。
まあ、二人の言い分はさておいて、私が一番腹立たしかったのは、番組の作り方、立ち位置です。
明らかに、エルワン側へよくない印象を与えようとしています。
というのは、冒頭に、彼がLFI(不服従のフランス)のJLM(ジャン=リュック・メランション)にキスした場面を何度もながし、彼が支持者だと印象づけをしています。
彼は、司会者から「支持者なのか?」と問われ、
「メランションのことは好きだけれど、政策全てに同意しているわけではないし、支持者でもない、でも、来てくれて嬉しかった。他の党はどこも来てない」と答えますが、司会者は執拗に、「〇〇が来たら同じようにキスするのか?」と別の政治家の名前をあげて質問を続けます。
エルワンには想定内の質問だったようで、それらをかわしつつ、
「暴力に関しては認められないけれど、高校をブロックすることに関しては、要求を聞いてもらうためには必要な手段だ」
と述べます。
そして、彼はカミュの言葉を引用します。
Il faut savoir devenir un criminel pour espérer voir le monde un jour se couvrir d'innocent.
「世界が罪を犯すことのない人々で覆われることを望むのなら、自らが罪を犯すことになろうことを自覚しなければならない。」
最近、トルストイの「完全非暴力」の思想に触れたところなので、両手をあげて賛同するのも、若干気が引けるのですが、私は、カミュの考えの方に、今は、気持ちが近いです。
そして、エルワンが言っていたのは、
「自分たちがとても平和にデモしているときは、メディアは全く近寄ってこない。暴力沙汰が起こった時だけやってくる」と。
アルアルですね、それ。
でも、SNSのある時代でよかった。警察隊の暴力の方がかなり酷いのが、ちゃんと動画に収められますからね。
ほんとは、大事な表現とか書き留めながら何度も見ようと思ってたのに、見ているうちに、イライラしてしまって、ダメだった。この件は、ここまでにします。

