少し前からフランスのニュースでPass Sanitaireが話題になっていますね。私もLiberationの記事を読んだりラジオなどで聞いてみたのですが、詳細がわからず気になっていました。
そしたら、ちょうど、Hugoのポッドキャストで詳しく説明してくれました。
#98 Pourquoi le pass sanitaire divise-t-il les Français ?
Pass Sanitaireとは?
・ワクチン接種済み
・48時間以内のPCR検査陰性
・すでにコロナにかかった
のどれかを証明する紙で、そこにQRコードがついています。
カフェ、レストラン、映画館、長距離電車、(一般)病院など、このQRコードがないと入れません。
PCR検査に関しては9月から有料となるので、断固ワクチン接種をしたくない人で、検査で乗り切ろうと思っても、費用が負担となってきます。
ですから、ワクチンは嫌、検査は大変、という人は、自ら感染しようとする人もいるそうです。
子供については12歳以上が対象で、もし、学校で一人でも感染者が出たら、このパスのない子は学校に行くことができず、自宅待機となります。
何が問題?
・Le pass sanitaire peut poser des questions par rapport à la fraternité.
市民の分断を招き、フランス人が大切にしている精神の一つfraternité(友愛)を蔑ろにするのではないか。
・On demande en fait à des citoyens de faire le policier, surveiller, être dans l'observation de son prochain pour pourovir le dénoncer.
カフェやレストランの店主といった、一般市民に警察のような監視役をさせていいのか。
私自身、当面ワクチン接種するつもりはないのですが、この措置はちょっとひどいなあ、と感じました。特に子供が可哀想。私が親だったら、悩みますね。
それに、pass sanitaireはvaccin obligatoire(ワクチン強制接種)よりもゆるそうなふりして、実はとても陰険だと思います。こんな法律があっという間に成立してしまうフランスに、ショックです。
このHugoのポッドキャストはテキストも読めるので、ぜひ全体をお聞きください。
私はとにかくこの問題が気になっていたので、色々YouTubeで検索してみたのですが、こちらは、ブルターニュにある住民400人の小さな町の素敵な抗議表明です。
3軒あるカフェとレストランが、"Le controle social n'est pas notre métier !"
「監視は私たちの仕事じゃない!」と張り紙をして、お店を閉めてしまいました。
その店主たちを支援するために、60人くらいが集まりピクニックしながら意見交換。
素敵ですね、こういうの。
この中で、Mellionnecというこの街は、ドキュメンタリー映画フェスティバルで有名、と書かれています。行ってみたい!!再来年くらいでも、pass sanitaire必要ですかね・・・?
あと、こちらはベルギー。パスは必要ないそうで、フランス人客がすごく増えた!とのこと。
それにしても、この開放的な感じ、日本とえらい違いだわ。