愛と平和とフランス語

ほとんど自分のためのフランス語学習記録&ときどき時事問題

Le débat - マクロン vs ルペン

24日に投開票となるフランス大統領選挙を前に、20日エマニュエル・マクロンマリーヌ・ルペンとの討論会が行われました。

 

テレビで見られなくてもちゃんとすぐさまYouTubeに上がっています。

 

 

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すごい緊張感が伝わってきますね。司会者も重圧ですよね。

 

 

感心するのが、二人が話す時間のカウントシステムです。秒コンマまで計測してます。

 

 

冒頭、緊張のあまり(?)ルペンが始まる前に喋り出しちゃって、司会者に静止されて、ルールの説明がなされます。

 

ルペン、苦笑いして、「あら、始まってないのに話し出しちゃったのね」というところがちょっと和やかですが、それから3時間近くの討論はピリピリしたムードです。

 

 

内容は多岐に渡り、喋りも早いしで全てを理解することは到底難しいのですが、司会者がどうやって割って入ろうかと苦慮する表情とか、両候補の表情や態度、口調など見てみるととても面白いです。

 

 

この長い討論をHugoが10分くらいにまとめて解説してくれています。

 

 

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International:国際問題

 

マクロンがルペンをプーチンよりだと批判する中で、がロシアの銀行に借入をしているという話を持ちすのですが、Hugoによると実際、ルペンは現在も返済中とのこと。

 

   contracter : 負債を追う

 

ルペンはその批判をかわすために2014年の自身のツイッターアメリカにもUEにもロシアにも従わないウクライナの自由を支持する)をプリントアウトしてくる準備の良さだけど・・・。

 

 

Bilan Economique: マクロンの任期での経済動向

 

ルペンがマクロン政権で、コロナに関係なしで5000億円まで借金が膨れ上がったと指摘する。Hugoの解説では2017年と比べて5600億円の借金となったが、コロナやその他の要因があるのは事実とのこと。

 

とにかくこの点でのマクロンの反論の勢いがすごいですね。

 

 

UE: ヨーロッパ共同体

 

前回までは離脱を主張していたルペンですが、今回からは離脱はせずに中での規則などを変えていきたいと主張。

 

 

Le climat: 気候問題

 

マクロンがルペンのことを首尾一貫してないくて、あなたはclimato septiqueのようだ、と批判すれば、ルペンは顔色を変えて、「それならあなたはclimato hypocriteね、あなたが気候問題に本腰を入れるなんて、誰も信じちゃいないわよ。あなたの政策はécologie punitiveとでも言えるかしら。ガソリン税をあげたりして、貧しい人を苦しめるだけよ!」と痛烈なやりとり。

 

ところで、climato septiqueってどう訳せばいいんでしょうね。単語の意味だけ書いておきます。

 

   septique: 汚染された、感染した

   hypocrite: 偽善者(の)

   

   avoir ni queue ni tête: 支離滅裂な

 

 

Laicité: 政教分離

 

公共の場でのベール着用を禁止するというルペンに対して、そんなことをしたら内戦が起こるというマクロン

 

この時にマクロンの表情を見ると、ルペンの提案は考えが浅いのではないかと私も感じました。

 

 

 

この討論会後の世論調査ではマクロンがリードしているようですね。私も、どちらかを選べと言われたらマクロンですが、10年権力の座につくって、なんだか危険な気がします。

 

この討論会でも、俺様感が漂ってますし・・・。

 

 

メランションは、「私を首相に!」市民に向けて話しているようですが、是非ともそうなってほしいものです。(マクロンは絶対メランションを選ばないでしょうけれど。一方のメランションも「マクロンにお願いしてるわけじゃない」と言っているとか・・・。)

 

 

でも、夏には国政選挙があるので、メランションの政党(LFI)を軽く見てはダメですよね。

 

 

・・・と、フランスの選挙が気になる私ですが、日本の方がもうすぐ選挙じゃないですか!6月22日告示ですね、確か。

 

 

日本でもこんな討論会、してほしいものです。平等にタイムを測るシステムもいいですよね。

 

 

でも、日本の政治家で、こんなまともな討論できる人、いるのか?国会見てても、書いてある文章読むだけで、相手の疑問に全く答えてないんですもの。

 

 

*追記

「まともな討論」と書いたけど、結構お互い遮りまくってるし、皮肉や揚げ足取りのような発言もあるので、全てが「まとも」とは言えないかも。

 

 

いずれにしても、この、フランスの討論を参考に、日本も進化してほしいものです。司会者の力量、公平さが求められますね。

 

 

 

あ、討論できる日本の政治家、います!山本太郎さん。毎日街宣で2~3時間話し、その場にきた人の質問にもわかりやすく答えています。

 

 

↓こちらの動画は、その街宣に来てた人が、山本さんがどんな質問にも対応できているのを見て、「サクラじゃないのか?」と疑問を呈する場面です。結末が面白い、というか、結構感動します。フランス語とは全く関係ありませんが、ご興味のある方、どうぞご覧ください。

 

 

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