ZolaのAu Bonheur des Damesを読み終わった後、続けてZolaを攻めようかと思っていたのですが、素晴らしい本が手に入ったので、8月はこちらでじっくり読解の勉強をすることにしました。
以前、ツイッターでお薦めされているのを見て、ずっと欲しかったのですが、メルカリにもアマゾンにも出てなくて、諦めかけていたのですが、久々にアマゾンを見ていたら出ていたので即購入。
短編小説11作品が訳と詳しい文法解説とともに掲載されています。しかも、ゾラの小説も入っている!
これまで色々本を読んできましたが、結構わかってなくてスルーしてたところがあるので、この本で、「きっちり理解する」ことを意識してみます。それに、これだと日本語の勉強にもなります。
自分でフランス語読んで訳してみようとしても、美しい日本語が出てこない。しかも、この本の中でも、読めない漢字すらありました。(苦笑)
今日は5つ目まで読みました。
アンドレ・モーロワ(André Maurois)のThanatos Palace Hotelという作品。1967年に亡くなっている、知らない作家ですが、非常に面白かったです。
事業に失敗し、自殺を考えているビジネスマンのところへ、タナトス・パレス・ホテルの支配人から「自殺請負します」の手紙が届きます。
「苦痛なく、失敗もなく、自殺のお手伝いをさせていただきます」と。
遠いそのホテルへやっとのことで到着すると、そこには「え〜、こんな素敵な人が自殺したいの?」というような人たちがいるし、彼自身、なんだか死にたくなくなってきちゃった・・・。
え〜、どうなるの〜〜、とドキドキしながら読みました。
この本の良いところは、抜き取りでなく、作品全部が味わえるところです。本はちゃんと全部を味合わないとですね。
以前こちらで紹介した読解のための参考書は、一部切り抜きなんですよね。
そういうのだと、だんだん楽しくなくなってきて続かないんです。
長年にわたって雑誌「ふらんす」を購読していますが、そこにも「対訳で楽しむ」というコーナーがあって、半年ごとに一つの作品を紹介してくれています。
いろんな作品、作家を知る点においては良いのですが、私は切り取った部分だけを読めと言われても、楽しくなくて・・・。勉強と割り切れば良いのでしょうけれど。
というわけで、8月中にこれを読み通し、9月から本棚の未読本(山ほどある^^)に取り組もうかな。