愛と平和とフランス語

ほとんど自分のためのフランス語学習記録&ときどき時事問題

停滞している時には・・・

ここのところ、気分停滞気味です。

昨日はアンサンブルアンフランセのスカイプレッスンだったのですが、宿題をこなすのがやっと。冒頭の“Vous allez bien ?”に”Non, je ne suis pas en forme."(いいえ、元気じゃないです。)と答えてしましました。そうすると、もちろん先生に「どうして?」と聞かれます。それで私の返答は、「政治問題に関することが一つと、プライベートなことが二つです」というところから話し始めました。

政治問題、というのは、「現政権が公文書偽造しようが誰も処罰されないし、メディアも支配してしまって、腐敗しきってる」ということ。これはアウトでしょ、と思うようなことが次々明るみになっても誰も辞任しないし支持率も下がらない。気が滅入ってしまいます。

そしたら、先生に"Une politique sans corruption existe ?" (政治に腐敗がないって、あり得る?)と聞かれて、うむむ・・・。で、いろいろ話して、"J'ai tendance  à apprendre les choses très sérieux."(私はいちいち深刻に受け止めてしまって・・)と答えたら、Vous prenez les choses trop à coeur.と言い換えてくれました。この表現、丸ごと覚えておこう。私が言う場合は Je prends les choses trop à coeur.ですね。

あと、プライベートな悩みの一つは、フランス語がうまく喋れないこと。レッスンで話したいことを頭の中で準備しようとしても、すぐ詰まってしまって落ち込む。それも先生に相当励ましてもらって、元気になりつつあります。先生はoptimisteなので本当にありがたいです。

思うに、ちょっとダラダラ長時間フランス語ばかりやり過ぎてたかなあ・・・。集中してないものだから、時間ばかりかかって、ちっとも頭に入っていないのです。それで、昨日は「お勉強」は放棄して、適当にYoutube動画(フランス語のもの)やDVDを見て過ごしました。

そのうち、フランス語の歌を聞くのは発音やアーティキュレーションを綺麗にするのに役立つ、と言われていたことを思い出し、好きだった曲で歌詞付きのものがないかな、と探したら、すぐ見つかりました。Charles Aznavour(シャルル・アズナブール)の Emmenez moi とFrancis Cabrel(フランシス・カブレル)のJe l'aime à mourirです。

こちらはライブです。素晴らしい声ですよね。最後の踊るシーンが大好きです。もう、亡くなったんですよね、最後の日本公演、行けばよかった・・・。歌詞は次の動画でどうぞ。


 

 

どちらも味わいのある、素晴らしい歌声です。

歌詞の意味がわからない場合は、今は検索すればすぐ出てきますね。ありがたい時代になったものです。元気回復するまで、しばらくフランス動画&歌で楽しみます。

 

Les Délices de Tokyoー心に残る言葉

途中まで読んでいたフィリップ・ルメートルの「炎の色」を中断してドリアン助川の「あん」のフランス語版 [Les Délices de Tokyo] を読みました。何年か前、映画を見て大好きになった物語ですが、本は読んでいませんでした。たまたま8月末に東京へ行った時、フランス語関連書籍の専門店「欧明社」で見つけました。物語のあらすじはここには書きませんので、ご存知ない方は最後の方につけた映画「あん」の予告編をご覧ください。

Les delices de Tokyo

Les delices de Tokyo

 

映画自体とても良くできていましたし、ストーリーもほぼそのままでしたけれど、やはり文章で読むとまた、丁寧に味わえる気がします。 

Tokue(徳江)がSentaro(千太郎)へ宛てた手紙の中から少し抜粋します。日本語は私がつけたものなので、正確ではないかもしれません。気になる方は訳本でご確認ください。

【J'igonore combien de fois j'ai souhaité mourir. Sans doute qu'en mon for intérieur, j'estimais que ceux qui ne rendent pas service à la société ne valent rien. Parce que j'avais la conviction que les hommes naissent pour être utiles.

私は何度死にたいと思ったかしれません。おそらく私の中で、社会に貢献できない人間は価値がないと思っていたのでしょう。人は社会の役に立つために生まれてくるのだと固く信じていたのですから。

教師になりたかったその夢を諦め、社会から隔離された徳江はそんな思いで生きてきたのです。でも、ある時、施設の中の木々に囲まれて月を眺めている時、ふとこれまでと違った気持ちが沸き起こってきます。

【Comme elle est belle, pensai-je. Fascinée, j'en oubliai même que je luttais contre une maladie terrible et que je ne pouvais pas sortir de cette enceinte.

Et alors, il m'a vraiment semblé l'entendre. J'ai eu l'impression que la lune s'adressait à moi dans un murmure. 

Je voulais que tu me voies.

C'est pour cela que je brille.

なんて美しい月。うっとりとして、私は自分が重い病と闘っていること、そしてこの囲いから出られないのだということさえ忘れていました。そして、聞こえたのです。月が私にこう囁いているように感じました。

ーあなたに見て欲しいと思っていたのですよ。そのために、私は輝いているのー

 千太郎に呼びかける徳江の手紙はこう続きます。

 【Nous sommes nés pour regarder ce monde, pour l'écouter. C’est tout ce qu'il demande. Et donc, même si je ne pouvais pas devenir professeur, ni travailler, ma venue au monde avait un sens.

私たちはこの世界を見るために、この世界を聞くために生まれてきたのです。私たちに求められているのはそれだけ。だから、私がたとえ教師になれなくても、働くことができなくても、私がこの世に生まれてきた意味はあるのです。

映画で見た時もボロ泣きでしたが、フランス語で読んでも、やはり美しいです。映画も本も、オススメです。


Les délices de Tokyo- Bande Annonce VOST

 


映画『あん』予告編

 こちらはこの本を紹介している動画です。今はいろんな動画、みなさん作っているんですね〜。中で、このかた、「翻訳があまり美しくない」と言っていますが、私にはまだ、その良し悪しを判断できるほどはわかっていません。


Critique littéraire #1 : LES DELICES DE TOKYO DE DURIAN SUKEGAWA

現在のレベル(評価)と自己観察

だいぶ本が読めるようになったとはいえ、自分ではなかなか実感が伴わないフランス語力。特に、聞き取りと会話力。何か、筋道だって記事の感想など言おうと思うと、途端に言葉に詰まる。これがとってもストレスで、落ち込みます。

アンサンブルアンフランセでのI先生のレッスンも、8月は忙しくて2回しか受講できていません。課題が手強いので、準備に時間が必要なのです。でもそうすると、会話力の低下が激しいので、新しい講師のA先生に、予習にはあまり時間をかけなくてすむよう、自分が関心を持って読んだ記事のまとめや読書の感想などを話すレッスンをお願いしました。

そして先日、久しぶりに講師による「評価」をみてみました。アンサンブルアンフランセでは、講師が評価した過去5レッスン分のレベルの平均値が自動で計算されて、マイページに表示されます。評価基準は、下記のようになっていて、だいたいDELF/DALFの評価基準に沿っています。

入門 「Nouvel Entrant」
初級1「Debutant 1」
初級2「Debutant 2」
中級1「Independant 1」
中級2「Independant 2」
上級1「Expert 1」
上級2「Expert 2」

最後に見たのは4~5ヶ月前だと思いますが、

会話・聞き取り・作文(書く力)・読解・文法・語彙・表現力の全てがIndépendant 2でした。先日のレッスンでは、「あ〜またうまく話せなかった・・・そういえば、評価、落ちてるんじゃないだろうな・・・」と思って見てみたら、なんと、会話と聞き取りがExpert 1になっていた!やっぱり、ちょっとづつでも伸びてるのかなあ・・・。自分としてはまだまだなんだけど。それに最近ちょっとだらけてきているし。今月から、留学中だった長男が帰ってきていて、自分の時間が取りにくくなったことも一因かも。9月、法事が終わったら、来年のDALFに向けて、日々の目標と勉強計画を立て直そう。

そして、最近、やる気のない時によく見るサイトがこちらです。

innerFrench - Learn to Think in French

podcastはながら聞きに最適だし、あとでスクリプト確認もできる。ビデオも私が関心のあるる話題が多いので楽しいです。簡単な単語を使っているので聞けばだいたいわかるのに、自分では、こんな風に喋れない。


Parler français quand on est introverti

この回は、1人でいるのが苦にならないタイプの人(私だ!)が、会話できるようになるためのアドバイス

まず、しちゃダメなことは : 完全に準備できてから始めようと思うこと、一度トライして失敗したら諦めること、グループレッスン。

オススメの学習は:シャドーイング、頭の中でフランス語で喋ることを考える、会話する相手のことも含めて仮想会話を組み立てる。←これ、難しいよ〜!!

Inner Frenchの他のpodcastやビデオには、ここの素材で勉強した人たちのtémoignageが時々収められているのですが、みんな、発音は??だけど、上手によく喋る!しかもフランス語始めて1年とか2年とか。私ったら、何年やってるんですかね。それでまた落ち込みそうになる、けど、人それぞれ、と自分に言い聞かせて、今日も、フランス語とおつきあい。

 

La tresse (三つ編み)読み終えました

La tresse 読みました。素晴らしい本でした。読み終わった後、気持ちがとっても上向きになります!

La tresse

La tresse

 

アンサンブルアンフランセでは、新人講師のお試しに、無料で25分 レッスンを受けられるシステムがあるのですが、先日、この本を読み終えたばかりだったので、「この本のあらすじ説明をしたい」とお願いして、話をさせてもらいました。準備の段階で、ネットで情報を検索して、うまい説明の仕方をツギハギながらも頭に入れ、時にメモり、話をしました。おさらいをかねて、ここに記しておきます。

C'est une histoire de trois femmes sur des différents continants. Smita est Indienne, Gulia Sicilienne, et Sarah Canadienne. Apparemment, elles ont l'air de n'avoir pas aucun point commun, mais il y en a : elles sont confrontées des difficultés, se battent, et essaient de se libérer de leurs chaînes.

異なった国に住む三人の女性のお話です。スミタはインド人、ジュリアはシシリア、サラはカナダ人です。一見、共通点はないように見えますが、あるのです。彼女たちは皆、困難に直面し、闘い、自分を縛るものから自由になろうとするのです。

Smita qui est intouchable doit nettoyer les toilettes chez ses voisins à main nu. De génération en génération, les fammes de son fammile sont obligées de faire ce métier, mais Smita rêve de voir sa fille échapper à sa condition misérable et entrer à l'école.

不可触賎民のスミタは素手で近所の人々のトイレを掃除しなければなりません。代々、彼女の家の女性たちはそれを仕事としてきたのですが、スミタは自分の娘には、この惨めな状況から出て、学校に行くことを夢見ています。

Gulia travaille dans l'atelier de son père qui fabrique les péruque. Lorsqu'il tombe malade, elle découvre que l'entreprise familliale est ruiné. 

ジュリアはカツラ製造の父親の職場で働いています。彼が病に倒れた時、彼女は自分たちの会社が倒産の危機にあることを知ります。

Sarah est avocate réputée ayant 3 enfants, pas de mari. Elle va être promue à la tête de son cabinet, elle apprend qu'elle est gravement malade, un cancer du sein.

サラは評判の弁護士で、子供さんにんを持つシングルマザーです。事務所のパートナーに昇進するという矢先、乳がんにかかっていることがわかります。

 フランス語だけで一度読んだだけなので、もしかして、何か読み違ってるところがあるかもしれませんが、だいたい、こんなところです。ここまで説明したところで、「先生はまだこの本を読んでらっしゃらないので、これ以上は内容を明かさないようにしますね」と、下手くそなフランス語で言いましたら、このような気の利いた言い方を教えてもらいました。

Je vais garder le suspens !

 例によって、使いたい表現などいくつかメモしておいたのですが、ここでは、日本語のIkigai=「生きがい」が使われてて面白かったので、その一節をご紹介します。

Ce qui tue Sarah Cohen, ce qui la ronge à petit peu, ce n'est pas seulement la tumeur qui a pris posession de son corps et mène la danse, une danse cruelle sur mouvements imprévisible, non, ce qui la tue, c'est l'abandon de ceux qu'elle considérait comme ses pairs, dans ce cabinet dont elle a contribué à faire la renommée. C'était sa raison d'être, le sens de sa vie, son Ikigai, comme disent les Japonais : sans lui, Sarah n'existe plus.

サラ・コーエンを殺すもの、蝕むものは彼女の体の中にあって、予測できない変化の上に残酷な動きをさせる腫瘍でだけではなかった。サラ自身が発展に貢献してきたこの弁護士事務所、その中で仲間だと思っていた人たちから見捨てられること、それこそが彼女を殺すのだ。存在意義、人生の意味、日本人が言う「生きがい」それがないのなら、サラはもうこの世に存在していないも同じだった。(mène la danse, une danse cruelle...のあたり、ちょっとおかしな訳かも・・・?)

スミタも、ジュリアも、サラも、みんな大変な困難と直面しながらも、しっかりと自分の足で立ち上がっていくんですよね。そして、出会うことのない三人が、髪の毛を通してつながる。何度も味わいたくなる本でした。

こちらはラジオ番組で作者のLaetitia Colombaniがどのようにこのプロットを着想したかが語られています。 


Laetitia Colombani : "C'est difficile d'être une femme aujourd'hui"

 翻訳も出ているようです。

三つ編み

三つ編み

 

ほんとはもう一度、じっくり読みたいところですが、次はピエール・ルメートルの「天国でまた会おう」の続編と言われる「炎の色」Couleurs de l'incendieも読みたくて、でもこれ、難しそうだなあ・・・。苦悩中です。^^ 

そして、C1の準備は、ちょっとやる気失い中。

 

 

 

 

「誰が星の王子さまを殺したのか」

安冨歩さんの書いた『誰が星の王子さまを殺したのかーモラル・ハラスメントの罠』という本を読みました。まえがきにこのように書いてあるように、とても刺激的な視点で解説してあります。

 

【『星の王子さま』が描き出しているものは何か。それは人間というコミュニケーションなしでは生きられない生き物が取り交す、そのコミュニケーションそのものに潜んで人間を苦しめる「悪魔」の真相だと私は考えている。サン=テグジュペリは、この悪魔に取りつかれ、悶え苦しみながら生き抜いて戦い続け、そして死んでいった。『星の王子さま』はその悪魔についての命がけの報告書なのである。】

星の王子さま」 自体は、ほとんど、フランス語の勉強のためとして読んだので、「大事なものは目に見えない」とか「恥ずかしさを忘れるためにお酒を飲むんだ」といった有名なフレーズは頭に入っていたものの、深くは読み込めていませんでした。

この、安冨さんの本を読んで、すごくびっくり!そうか〜こんな捉え方もあるんだ〜、と。で、実際言われてみると、そう思える節もたくさんあります。私もいまではフランス語、だいぶ読めるようになってきたので、もう一度読み返して見たいと思います。

その前にLa Tresse(三つ編み)を読まないと!昨日、やっと、2回目のAu revoir là-haut (天国でまた会おう)を読み終えたとこです。

ところで、安冨歩さんの本を読むことになったきっかけは、現在真っ最中の参議院選挙で「れいわ新選組」から全国比例で立候補していらして、そのスピーチが私の教育観とぴったりで、しかも、スッキリと言語化がすばらしかったので興味を持ちました。著書がたくさんあるとのことだったので、調べて見たら、なんと『星の王子さま』について書いてあるではありませんか!

ご興味のある方は、こちらのスピーチをご覧ください。

FBでどなたかが文字起こししてくださっていたのをいただきました。一部省略しています。

「子どもの虐待ってのは、普通に虐待と思っているようなものだけではありません!私の両親は、私を立派に育てました。京都大学に入って、住友銀行に入って、大学院に入って博士号を取って大学教授になって」

「最後は、東京大学の教授になるという立派なエリートコースを歩んで、立派に育てたんですが。でもその私は、虐待のサバイバーだと思っています!」

「子どもを守るというのは、私のような人間を作らないという事です!私は京都大学に合格した時も、日経経済図書文化賞を取った時も、東大に職を得た時も、嬉しくなかったんです!」

「いつも私は、そういった時にはホッとしていました。この(日経経済図書文化)賞取らなければ死ぬと思ってました!本当に怖くて!受賞したのでホッとしたんですね」

「完全におかしいです!成功する人間というのはそういう人間です!成果を上げなければ、生きてる値打ちなんかないって心の底から思ってるから成果を挙げられます!」

「東大や京大に合格するような勉強を、そんな事の為に青春を捧げるのは、マトモな人間には無理です!合格しなかったら、死ぬって思ってるから合格するんです!そんなふうに子どもを育てるのは、虐待です!」

「考えてみて下さい!この国はそういう学歴エリートによって指導されています。私達エリートは怯えています!誰かに何かを言われるんじゃないかと怯えています!」

「特に、自分に力を振るう人に叱られるのに怯えています!50何歳にもなっても、『あゆむ』という名前を呼ばれただけで私は怯えるんです!」

「そんな人間に社会を指導させたら、どうなるか想像して下さい!何故彼らは、原子力発電所のような、最初から安全に運営する事など不可能なシステムを、安全に運営出来ると信じられるのか?考えて下さい!」

「彼らは偉い人に、叱られるのが怖いのでそう信じられるんです!そういう人々に、この国を任せてはいけません!」

「怯えない人に任せないとダメなんです!自分自身が自分自身である事を受け入れてる人!自分がオカシイと思ったら、オカシイと思える人!そういう人にしか、重要な決定を任せてはいけません!」

「安倍さんは 学歴エリートではないです。だけど、彼はもっと凄いエリートの家の出身です。そういう人々も、怯えています!」

「お母さんに叱られる事に怯えています!おじいさんの夢を実現出来ないと叱られるから怯えてるんです!恐怖に駆られて決定を下す人に、社会を任せれば、社会は滅亡に向かいます!」

「私達が必要としているのは、怯えない優しい強い!そういう心を持った人々です!それは残念ながら、れいわ新選組の人々の中にもいないと思うんです」

「私達は、子ども達を守らないといけません!さもないと、この国の戦争は終わりません!私達の心に埋め込まれた恐怖心が、この発展した豊かな社会を生み出したんです!」

「そんな恐怖心によって生み出された豊かさはニセモノです!その豊かさは、収奪によってしか成り立ちません!何を収奪しているのか!?貧しい国の人々!私達の社会の中の弱い人々!そして自然環境です!」

「私達の豊かさは、これらの破壊によってその犠牲によって成り立っています!そのような暴力性を帯びた豊かさを、味わっても美味しくないんです!その味は苦いんです!」

「だから私達は、どんなに立派な家に住もうと、どんな立派な都市に住もうとも、どんなに優れた製品を使おうとも心が空っぽになっています!」

「私達が幸福だと感じる時!私達は幸福です!何かを手に入れても、幸福にはなりません!そして恐ろしい事に、怯えに支配された人間は、何を手に入れても、何をやっても感じません!」

「暇潰しが出来るだけです!暇潰しをやめましょう!自分達が何を食べているのか?感じましょう!美味しいものを食べましょう!気持ちのいい家に住みましょう!楽しい事をやって下さい!」

「その為の心を取り戻しましょう!その為には、私達は子ども達に学ばないといけません!子どもを叱るのをやめて下さい!子どもを躾ける権利なんて大人にはありません!」

「今日、阿佐ヶ谷で小学生3人とお話をさせて頂きました。お腹が空いていてご飯が食べられない子どもがいるのに、学校に何百万円も掛けて学校を運営してるんだと言ったら、『何でそんな事をするんだ』と!『まずお腹の空いた子にご飯を食べさせてから、学校作ればいいじゃないか』と!小学生は私に言いました!」

「『何でそんな事するの!?』と聞かれました!『大人が狂ってるからです!』と私は答えました!私達の狂気を、今日断ち切って!子ども達を守って、本当に楽しい社会を、今作りましょう!」

 

 

アンサンブルでのレッスン

しばらくアンサンブルでのレッスンに関して書いていなかったので、途中経過報告(?)など。(アンサンブルアンフランセについてはリンクをご覧ください。スカイプで個人レッスンが受けられます。)

昨年春のB2に合格してからしばらくお休みした後、また復活して何人か違う先生のレッスンを受講しましたが、来年DALF C1を受けると決めて、またI先生のお世話になっています。私の目標は試験に合格することではなく、フランス語を不自由なく使えるようになることですが、そのために、DELF/DALFの試験を利用することはとても効果的だと思います。

ほぼ1週間に一度のレッスンです。先月までは主に書くこと中心にしていました。C1の課題であるSynthèse の準備のため。C1のproduction écriteでは、同じテーマ(違う角度から書いてある)の文章が二つ示され、それらを一つにした要約の文章(Synthèse)と自分の意見、の二つの文章を書かねばなりません。考えただけで気が遠くなる・・・。でも、宿題ですから、時間をかけられます。先生にも、「よく書けてるね」と言われるのですが、いきなり「じゃあ、意見を言ってみて」と急にふられると、言葉に詰まって全く話せなくなる。

ということで、前回から、「話す」レッスンになりました。課題として、2分から3分程度のルポルタージュの音声を聞いておいて、それについての意見をレッスンで話せるようにまとめておく。

前回のレッスンでは、準備段階で、なかなか言葉が出てこなかったので、もう、全文書いてしまいました。で、当日、それをチラ見しながら話しました。「う〜ん、よく話せてるね」と言われたので、やはり後ろめたくて、「実は・・・書いちゃいました」と。先生、笑ってらしたけど、「次回はメモだけにしてね!」と。

その、メモですが、いつも迷っていたのです、日本語で書くかフランス語で書くか。B2の時はどうしたっけな〜、混ざってたかな・・・?日本語でメモっちゃうと「フランス語で考える」ことにならないんじゃないかと思って、迷いがあったのです。

先生のお勧めは「日本語でメモる」でした。

先生は多言語できるのですが、やはり何かまとまって喋らないといけない時はフランス語でメモるそうです。聞いて安心した。多分、試験の時なんかは、使いたい表現なんかはフランス語で書き留めた方が良いかもしれないけど、全体の流れの中でのポイントは日本語で書いちゃったほうが、確かに私にはやりやすそうです。

次回のレッスンで試してみます。

それにしても、宿題の音声や、たまに聞くラジオなども、以前は全くわからない状態だったのですが、最近はなんの話をしているかくらいはわかるようになてきてて、とても嬉しい。

今できないことを嘆くより、以前の自分と比べて喜ぼう!!

スイス・バーゼル滞在記

久々にアクセス数なぞ見てみたら、一昨日(15日)がいつにもまして飛び抜けて多く、びっくり&なんで?もしかして、仏検前日だから、以前の仏検関連記事などが検索されたのでしょうか・・・。かく言う私も1級受けましたよ、なんの準備もせぬまま。それで直前に喫茶店で「そういえば、どんな試験順序だったっけ?」と思ってネットで検索しました。(バカですね、私^^)結果は昨年と同じか下回るかなあ・・・。今年はDALF受験しないので、「試験を受ける」体験のため、そして、地元にはないお店に行くという大きな目的のため、福岡まで出かけました。前半の問題は全滅に近い一方、読解はすご〜くサラサラ読めたのが嬉しかったな。リスニングも、普段、DELF/DALF向けの勉強をしていると、とても優しく感じます。(でも間違えるんですけどね。)それにしても、仏検というやつ、昔々泣かされた共通一次試験(年代がわかりますよね?)の記憶が蘇り、フランス語が楽しくなくなるので、やはり来年もそのための準備せぬまま受けてみます。

さて、本題に入りますが、スイス旅行なのに「フランス旅行」のカテゴリーです。すみません。

息子がバーゼル音楽院に留学して8年、今年最後で卒業演奏会があったので行って来たのです。バーゼルには3回行っていますが、これまではたいていついでにフランスまで足を伸ばしていましたが、今回はバーゼルの街を堪能すべく1週間過ごしました。

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とにかく物価が高いので有名なスイスですが、ホテルに泊まるとトラムやバスが無料で乗れて、なおかついくつかの施設の入館料が半額になるチケットをもらえます。こういうところはとても便利ですね。バーゼルについたのは6月1日の夜で、演奏会は4日でしたので、それまでは近場の動物園・植物園に行ったり、他の学生さんたちの演奏会に行ったりしました。

そして、スイス、少なくともバーゼルにはホームレスがいません。それがフランス(特にパリ)と違って心が落ち着きます。

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Merian Garten

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Merian Gartenにて鳥と差し向かい?

www.myswitzerland.com

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バーゼル大学の図書館

この図書館には誰でも入れます。私たちも、ここでゆっくり読書しました。すぐ前には植物園があります。Merianに比べてずっと小規模ですが、自然な感じでいろんな草花が生えているので気持ちが落ち着きます。

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植物園ーハス

今回の宿泊先は、音楽院のすぐそばにあるホテルにしました。最初に行った時からずっと憧れていたところ。地下にはもともとあった城壁をそのまま利用したワインのカーブがありました。

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ここでワイン(安いけどビオ)を買って部屋飲み

ホテルの向かいがすぐ音楽院です。こちらが中庭。そして学内。

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息子の師匠のホプキンソン・スミス氏

ずっと出番のなかった私のフランス語ですが、先生はフランス語を話します!私が「フランス語の響きが好きなんです」というと、とっても嬉しそうに、しばらく私のフランス語に付き合ってくださいました。アメリカ人なのですが、フランス語も、ドイツ語もイタリア語も堪能です。他にも何か話せそう・・・。

そういえば、かつて、フランス語でのインタビューを、息子のためにディクテして、訳してあげたんでした。↓こちら参照。とっても素敵な先生でした。

kinokuni-daisuki.cocolog-nifty.com

では最後に、古楽界の巨匠ホプキンソン・スミスの演奏をお楽しみください。


Hopkinson Smith, guitare baroque - Gaspar Sanz : Canarios