愛と平和とフランス語

ほとんど自分のためのフランス語学習記録&ときどき時事問題

La tresse (三つ編み)読み終えました

La tresse 読みました。素晴らしい本でした。読み終わった後、気持ちがとっても上向きになります!

La tresse

La tresse

 

アンサンブルアンフランセでは、新人講師のお試しに、無料で25分 レッスンを受けられるシステムがあるのですが、先日、この本を読み終えたばかりだったので、「この本のあらすじ説明をしたい」とお願いして、話をさせてもらいました。準備の段階で、ネットで情報を検索して、うまい説明の仕方をツギハギながらも頭に入れ、時にメモり、話をしました。おさらいをかねて、ここに記しておきます。

C'est une histoire de trois femmes sur des différents continants. Smita est Indienne, Gulia Sicilienne, et Sarah Canadienne. Apparemment, elles ont l'air de n'avoir pas aucun point commun, mais il y en a : elles sont confrontées des difficultés, se battent, et essaient de se libérer de leurs chaînes.

異なった国に住む三人の女性のお話です。スミタはインド人、ジュリアはシシリア、サラはカナダ人です。一見、共通点はないように見えますが、あるのです。彼女たちは皆、困難に直面し、闘い、自分を縛るものから自由になろうとするのです。

Smita qui est intouchable doit nettoyer les toilettes chez ses voisins à main nu. De génération en génération, les fammes de son fammile sont obligées de faire ce métier, mais Smita rêve de voir sa fille échapper à sa condition misérable et entrer à l'école.

不可触賎民のスミタは素手で近所の人々のトイレを掃除しなければなりません。代々、彼女の家の女性たちはそれを仕事としてきたのですが、スミタは自分の娘には、この惨めな状況から出て、学校に行くことを夢見ています。

Gulia travaille dans l'atelier de son père qui fabrique les péruque. Lorsqu'il tombe malade, elle découvre que l'entreprise familliale est ruiné. 

ジュリアはカツラ製造の父親の職場で働いています。彼が病に倒れた時、彼女は自分たちの会社が倒産の危機にあることを知ります。

Sarah est avocate réputée ayant 3 enfants, pas de mari. Elle va être promue à la tête de son cabinet, elle apprend qu'elle est gravement malade, un cancer du sein.

サラは評判の弁護士で、子供さんにんを持つシングルマザーです。事務所のパートナーに昇進するという矢先、乳がんにかかっていることがわかります。

 フランス語だけで一度読んだだけなので、もしかして、何か読み違ってるところがあるかもしれませんが、だいたい、こんなところです。ここまで説明したところで、「先生はまだこの本を読んでらっしゃらないので、これ以上は内容を明かさないようにしますね」と、下手くそなフランス語で言いましたら、このような気の利いた言い方を教えてもらいました。

Je vais garder le suspens !

 例によって、使いたい表現などいくつかメモしておいたのですが、ここでは、日本語のIkigai=「生きがい」が使われてて面白かったので、その一節をご紹介します。

Ce qui tue Sarah Cohen, ce qui la ronge à petit peu, ce n'est pas seulement la tumeur qui a pris posession de son corps et mène la danse, une danse cruelle sur mouvements imprévisible, non, ce qui la tue, c'est l'abandon de ceux qu'elle considérait comme ses pairs, dans ce cabinet dont elle a contribué à faire la renommée. C'était sa raison d'être, le sens de sa vie, son Ikigai, comme disent les Japonais : sans lui, Sarah n'existe plus.

サラ・コーエンを殺すもの、蝕むものは彼女の体の中にあって、予測できない変化の上に残酷な動きをさせる腫瘍でだけではなかった。サラ自身が発展に貢献してきたこの弁護士事務所、その中で仲間だと思っていた人たちから見捨てられること、それこそが彼女を殺すのだ。存在意義、人生の意味、日本人が言う「生きがい」それがないのなら、サラはもうこの世に存在していないも同じだった。(mène la danse, une danse cruelle...のあたり、ちょっとおかしな訳かも・・・?)

スミタも、ジュリアも、サラも、みんな大変な困難と直面しながらも、しっかりと自分の足で立ち上がっていくんですよね。そして、出会うことのない三人が、髪の毛を通してつながる。何度も味わいたくなる本でした。

こちらはラジオ番組で作者のLaetitia Colombaniがどのようにこのプロットを着想したかが語られています。 


Laetitia Colombani : "C'est difficile d'être une femme aujourd'hui"

 翻訳も出ているようです。

三つ編み

三つ編み

 

ほんとはもう一度、じっくり読みたいところですが、次はピエール・ルメートルの「天国でまた会おう」の続編と言われる「炎の色」Couleurs de l'incendieも読みたくて、でもこれ、難しそうだなあ・・・。苦悩中です。^^ 

そして、C1の準備は、ちょっとやる気失い中。