愛と平和とフランス語

ほとんど自分のためのフランス語学習記録&ときどき時事問題

本が読めるようになってきた

昨日、Jean François Billeter (ジャン・フランソワ・ビテレール)の“Une Rencontre à Pekin" (北京での出会い)を読み終えました。月刊雑誌「ふらんす」の2018年10月号の原書紹介コーナーに載っていて、面白そうだったので、昨年11月のフランス旅行の時に買っておいたものです。

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スイス人の著者が1961年、フランスに留学した時にこの三つ編みの女性ウェンと出会います。当時の中国は閉ざされた社会で、中国の女性が外国人と外で会うのは憚られる時代でした。こっそりデートしても尾行されている。彼らは数回しか会ったことがないにも関わらず、結婚を決め、スイスへ出国。ときは文化大革命、出国にも危険を伴います。本では、無事に出国した後、数年後にウェンの兄からその後の家族の様子が淡々と語られます。

150ページほどで、一人称での語りなので、それほど読解の苦労はなかったのですが、中国の固有名詞が日本名と結びつかず、また、歴史に疎かったので、その点を調べながら読みました。日本語の訳書がない状態で、ストレートにフランス語の本を読了したのは、これが二冊目です。これまでは、大抵、すでに一度日本語で読んだものをフランス語で読むとか、訳書を手元に置いておいて、難しいときは、日本語を参照する、ということをやっていましたので、今回、とても達成感があります!だんだん力がついてきてるのかしら・・・。

 

新聞記事でもなんても、フランス語を読むときは、気になった文章、自分で使えるようになりたい文を手帳に書き留めておくのですが、今回は以下の2文を紹介します。あまりにも簡単な文なので、ちょっと恥ずかしいですが。

 

"Je n'avais jamais rien vu de tel."

(そのようなものを見たことがなかった。)

"La cuisine chinoise n'offre rien de plus délicieux."

(中華料理ほど美味しいものはない。)

どちらも読む時にはわかる文ですが、自分で書こうと思うと、de tel やoffreが使えなさそうです。今度文を描くときは使ってみよう。