DALFのことで、もう一つ書いておきたいことがありました。
サンテーズのことです。
DALFにはCO(聴解) CE(読解) PE (文書作成) PO(口頭表現)の四つの分野がありますが、そのうちのProduction Eecrite(文書作成)では2時間30分で、長文を読んだ上でサンテーズ(220〜240単語)とエッセイ(240単語以上)の二つの文章を書かねばなりません。
サンテーズとは?エッセイとは?
サンテーズとは、平たく言えば、二つ以上の文章の内容を一つにまとめて要約するいうことで、自分の意見を書く余地はありません。また、テキストを抜き書きするのでなく、自分の頭を一回通して理解した文章を書くことが大切です。
一方エッセイは、その時の指示に従って、手紙形式や投稿などの形で、指示されたされた立場での意見を述べる、というものです。
「指示された立場」」とは、例えば「100%ビオで世界中の人の食をまかなえるのか?賄えない、という立場から雑誌の投稿欄へ文章を書いて下さい」というようなものです。
今回の試験では、この分野では17点しか取れていないので、偉そうなことは言えないのですが、自分としてはサンテーズの方で点が取れたと思っていますので、その時使った方法をご紹介したいと思います。
マーカーを使う
読解や口頭試験の試験の時も役立ったと思ったのですが、試験の時はマーカーを持ち込み、読みながら特に大切なところにマーカーでラインを引きました。これはサンドリーヌが勧めてくれましたが、短時間で長文を読むにはとても効果的だと思いました。
ボールペンだけだど、引く箇所が多い場合、埋もれてわけがわからなくなります。
また、人名なども、焦ると一度読んでもどこに出てきたか見つけずらくなります。別の色でマークしておくと見やすいです。
表に書き込んでいく
サンテーズのやり方はレッスンでも指導を受けたのですが、それだけではなかなかうまくいきませんでした。
それぞれ文章を読みつつ大事なところを抜き出しておき、両方のテキストの共通部分、相違部分、事例などを区分けして最後にそれらをまとめる、というのは王道かもしれないのですが、私はあれやこれやピックアップしすぎてオーバーフロー。
実際の試験の時は、テキスト自体が思っていたほど長文でなかったので、急遽下記のような表を作りました。
左端の番号は段落です。それぞれの枠の中に収まるように、内容を段落ごとに簡単にまとめます。なるべくテキストの文章は使わず、自分の言葉で言い換えつつ、それが難しい時は、とりあえず抜書き、もしくは日本語で書き留めました。ここで時間を費やしすぎると絶対時間が足りなくなるので。
また、そこで出てきたexempleや、定型句だけど自分の語彙には入ってな語句も、この表の隅に書き込みました。
別々の紙に、各テキストの内容をまとめていくと、目があちこちいって、頭パニックになるので、この方法はなかなか良かったな、と思っています。
表ができたら、サンテーズに書き込む部分を選び、マーカーでチェック。そして文章に書き起こしていきました。それで当日はちょうど1時間30分でサンテーズを書き終りました。
試験前の練習では、最低でも2時間かかっていたので、これでは受からないと思って、直前に、こちらの本を購入していました。試験の前日くらいに届いたので、まだ使ってないのですが、C2のためにも役に立ちそう、と思います。
Stéphane WattierのDELF/DALFシリーズは好きで、B2向けからほぼ全て揃えています。一人学習にはとてもおすすめです。
私も合格したとはいえ、エッセイはひどいものだったと思うので、また勉強し直そうと思っています。
ただ、いくら形式を勉強したところで、使う文章レベルが低ければC1 C2とは言えません。それ以前に、長文を読んで理解する、ここでつまづいているようでは、まだまだです。
DELF/DALF試験はフランス語の総合的運用力の向上のために、とても良い機会ですね。
ちなみにDALF C1の詳細はこちらです。このページの最後の方に、サンテーズの作り方が、とても丁寧に、かつ、美しく説明されています。私もこんなふうに描けるようになりたい!
https://www.delfdalf.jp/c1/c1_jp.php