私がフランス語を学ぼうと思ったきっかけともなった映画「天井桟敷の人々」なんとこれが、YouTubeで全部見られます。いつまで可能かわかりませんが、この機会に、皆様、ぜひご覧ください。
最初の3分45秒まで、タイトルロールが続きます。こういうところが昔の映画の好きなところですが、現代ではまずだめでしょうね、こういう作り。
東京での学生時代に映画館で見たのですが、最初の(上の動画では15分以降に始まる)バチストのパントマイムのシーンに、全く新しい世界を見た思いがしました。
そして、そのバチストが恋に落ちた、男慣れした感じのギャランス。彼女の素敵なことったら!確かその時は、大学の教養課程で第二外国語であるフランス語を履修し終わったころ、もしくは就職した頃、だったのですが、フランス語は全然身につかずになんとか単位だけはとったという状況。この映画を見た時は、「もっとフランス語勉強しとけばよかった〜」と思いました。
それから10年以上経って、仕事と子育てに追われながらも「天井桟敷の人々」は忘れられず、ビデオを購入し、何度も見ました。その後、ぼちぼちフランス語を再開し始めていた頃、FnacのHPでシナリオを見つけ、なんとか苦労して購入。当時はLivraison (配達)という単語すらわからず、ほとんど全ての単語を辞書で調べ、ドキドキで注文しました。
Paris est très petit pour ceux qui s'aiment, 《comme nous》.(私たちのように、好き合った者たちにはパリは狭いわよ)このセリフは、ナンパしてきたフレデリックを軽くいなすギャランスの言葉。
C'est tellement simple l'amour ! (恋なんて簡単よ)これもギャランスのセリフですが、言う相手が違います。真剣な眼差しで愛を告白するバチストは、彼女にしてみたらちょっと重い。
字幕で見ていたときに気になっていたセリフをシナリオで確認。でも、それ以外は、当時の私には難しくて、ほとんど写真を眺めるだけになっていました。しかも、この本、分厚くて、重い。
時は流れ、今は、DVDとペーパーバックのシナリオを手に入れました。
今、中ほどまで読んだとこなので、来週のフランス旅行に持って行って、機内で読むつもり。シナリオは、あの、「枯葉」で有名なジャック・プレヴェールが書いているのです。なので、言葉の一つ一つがとても素敵。
でも、この映画、見たことある人が私の周りにはとっても少ない。Les enfants du paradis のファンを増やして、語り合いたいものです。ぜひ見てくださ〜い!!