愛と平和とフランス語

ほとんど自分のためのフランス語学習記録&ときどき時事問題

気になる本は買っておく 

ちょっとづつフランス語で本が読めるようになってきたのは何年まえからだろう。

 

2013年、雑誌「ふらんす」でPierre LemaitreのAu revoir là-hautが紹介されていて、すごく気になり、まだ読めるわけもないのに購入しました。実際、最初の数ページで断念。

 

 

しかし、それからコツコツと勉強を続け、2019年にはなんとか読破できました!

買っててよかった、この本。

 

francemonamour.hatenablog.com

 

 

↓こちらの本も、買った当時は読めず、今やっと楽しめるようになってきています。

 

 

左はアルベール・カミュとマリア・カザレスとの恋文。1944年から始まった手紙のやりとりは、カミュに妻がいたことからマリアが別れを決めた数年を除き、彼が自動車事故で突然の死を迎える直前の、1959年の12月30日まで続いています。

 

 

大量の手紙、小さな文字、4センチの厚みの本。寝る前にちょこっとづつ読んでいます。最後の手紙がとても切ない。しかも、この日の書き出しはBon. Dernière lettre.

 

A bientôt, ma superbe. Je suis si content à l'idée de te revoir que je ris en t'écrivant. J'ai fermé mes dossiers et ne travaille plus (trop de famille et trop d'amis de la

famille !).

Je n'ai donc plus de raison de me priver de ton rire, et de nos soirées, ni de ma patrie. Je t'embrasse, je te serre contre moi jusqu'à mardi, où je recommencerai.

「もうすぐだね、君に会えると思うと嬉しくてこれを書きながらも笑みが溢れてくるよ。書類は閉じて仕事は終いだ。(家族もその友人も大勢いるからね)

君の笑い声も二人の夜も故郷も、もう僕から奪う道理はないんだ。君にキスをするよ、抱きしめるよ、火曜日、また新たな人生を始めよう」

 

*1959年12月30日は水曜日で、火曜日にパリにいるマリアと会えるという状況の中での手紙のようです。最後の部分、下手な訳でごめんなさい。

 

ジャック・プレヴェールのParoles、詩は難しいけれど、彼は、私の大好きな映画「天井桟敷の人々」のシナリオを書いた人、と言うことで興味がありました。

 

 

(ちなみにこの映画の中で、結婚しても夫であるバチストの心はギャランスにある、という辛い立場の女性ナタリーを演じたのがマリア・カザレス)

 

 

買ってみたら、映画の中でギャランスが歌う「私は私」の詩があって、嬉しかった。

 

Je suis comme je suis

Je suis faite comm ça

Quand j'ai envie de rire

Oui je ris aux éclats

J'aime celui qui m'aime

Est-ce ma faute à moi

Si ce n'est pas le même 

Que j'aime chaque fois 

Je suis comme je suis

Je suis faite comm ça

Que voulez-vous de plus

Que voulez-vous de moi

........

「私はわたし

私はそういう女なの

笑いたければ声を上げて笑うわ

私を好いてくれる人が好き

好きな人が毎回同じじゃないのは

私のせい?

私は私

私はそういう女なの

これ以上何を望むの?

私に何を望むの?

・・・

 

他にもこの詩集にはあの有名なバルバラとか、短くてちょっと可愛らしいのとか、反戦の詩とか、たくさん入っています。

 

 

私が買ったのは、残念ながら閉店してしまった欧明社でした。原書で読める喜びがちょっとわかりかけてきた頃、上京の折には「読める読めない」でなく、「気になる!」だけで買っていました。

 

 

今、そんな、自分の直感で買った本が、本当に私を楽しませてくれています。

 

 

欧明社さんがなくなってしまった今は、もっぱらこちらで購入しています。

フランス語専門オンライン書店 Les Chats Pitres レシャピートル

 

 

先日のぞいたら、Parolesが売ってたのでなんだか感激してしまいました。

les-chats-pitres.com

 

 

 

このブログを読んでくださっている方の中で、もし「え〜、原書で読むなんて、まだ難しいわ・・・」と思われているフランス語学習者の方がいらしたら、ぜひ、ちょっと背伸びをしても、気になる本はご購入されることをお勧めします。

 

 

語学上達の秘訣は、続けること、それに尽きると思います。

 

 

付け加えるなら、「興味に惹かれて」続けること。

 

 

そして、もう一冊おすすめしたいのは、先月紹介したLa Carte postaleです。

 

なんとこれも、まだ少し在庫があるみたい。これは本当に素晴らしい本でした。

 

francemonamour.hatenablog.com

 

買った時は読めなかったけど、1年後、2年後に再トライしたら、あら?読めるじゃん、と言うのも嬉しいものです。

 

 

語学の上達は人と比べるのでなく、自分が物差し。

 

 

私の場合、すでに色々買いすぎちゃってる感もありますが、「気になる本は買っておく」は正しかったと思っている今日この頃です。